教員になるのに学歴は関係あるのか。
関係ありません。

教員に学歴って必要なんでしょうか・・・。正直学歴が低いのでコンプレックスを感じてしまします。なんか同僚に国立大学出身者も多くて。
こうした心配事に、現役教員が回答します。
僕の知っている範囲で、自分の身近にも旧帝国大学出身者もいれば、Fランク大学(偏差値の低い大学)出身の先生もいます。
仕事ぶりを見ると、高学歴だからできるとか、低学歴だからできないということはありません。
結論、教員の能力に学歴は関係ありません。
ただ、学歴が高いと、武器の一つになる、と思っています。
今回の記事を読むことで以下のことがわかります。
- 教員として働くのに学歴は関係ない
- 学歴の使い方と教師になるということ(もったいない?)
- コンプレックスの克服方法(強みを伸ばす)
記事内でも紹介していますが、自分がコンプレックスで持っていることはけっこう克服しづらい。
大切なのは、自分磨きをして自分を伸ばす実感を得ることです。
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教員と学歴の関係性
まず、教員と学歴について、自分の体験談を踏まえて紹介します。
教員になるには教員免許の取得が必要です。
教員免許の取得には一般的には4年生大学の教育学部や、教職課程のあるコースに入る必要があります。
なので、教員のほとんどは4年生大学出身者です。
一番上は東京大学から、地元国立、私立、そしてFランク大学までさまざま。
同じ職場の中で、高学歴とそうでもない人が同居するのはわりと普通。
学歴だけ見て、採用されるわけではないのです。
重要なのは、組織の人間としてルールを守り、子どもたちの教育を支えたいという熱意です。
教員の評価は、教員になった後の仕事へのとりくみ方で決まります。
一般企業のように売上目標があるわけではないので、評価基準は難しいです。
ですが、優秀な先生ほど、子どもが生き生きと学び、学習者としての能力を体得していくのは間違いないです。
教員としての評価は学歴ではなく、入社後のはたらきぶりと、子どもたちからの信頼で決まってくるのです。
必要なのは先生になる前の学歴ではなく、なった後の研鑽(けんさん:努力して自分を高めること)
学歴のメリット、デメリットと使い方
さて、教員の評価に学歴の差はないということをお伝えしました。
しかし、学歴が影響してくる部分というのはあります。
僕が実際に体験した話で紹介しましょう。
同僚との会話が成立しない
公立の学校は、厳しい教員採用試験を課しております。
なので、教員免許があっても教員になれないケースが多いです。
教員採用試験には、幅広い知識を問う教養問題や、専門知識を問う問題、ディスカッションなどがあります。
対策をしっかりとしないと、受からないのです。
しかし、昨今の教員不足や、私立なんかの場合だと、なぜこの人が受かったのだ?という先生が合格するケースもあります。
学歴が低かったパターンで、僕の後輩の事例を紹介します。
後輩は、授業等も問題なく行っているのですが、業務上のコミュニケーションが取れないのです。
例えば、エクセルの使い方が一切わからない。
このくらいは教えればなんとかなるのですが、業務管理や日程の把握ができず、全て抜けていきます。
ミスも多くあり、学年で指導しながら、2年くらいやって少しよくなってきました。
話すほどになんかあわないぞ?という違和感があるのです。
最終的に彼とチーム内の先生とは、知識の使い方とか、業務の習得法が全く違うのだと気がつきました。
業務のことだけでなく、日常的に話す内容も全く違います。
ホームルームのネタからして、全然違う。
学歴が違うと会話が成立しないということは、あります。
ただ、これは悪いことではないです。どこの職場でもあると思います。
お互いに教え合えばいいし、必要なことは指導すればいい。
しかし、話が通じないなと感じる場面が多かったのは印象的です。
一方、高学歴の場合は、僕の同期に旧帝大出身者がいましたが、頭抜けて仕事ができました。
努力量が非常に多く、残業はあまり褒められたものではありませんが、やろうと思ったら実に細部まで作り上げます。
言われたことの2歩さきくらいのことをやっている。
すごい人だなーと素直に思いました。
学歴は教員をやる上では関係ないんだけど、やっぱり言語能力とかタスク管理能力とかには結構差が出てくるなーと思います。
個人の感想ですよ。
学歴低くても優秀な人もいるし、高学歴で役に立たない人も一定数いますので。
しかし、学歴は業務能力と比例するのは、あながち間違いではないです。
学歴のメリットデメリット
さて、ここでは学歴のメリットとデメリットを紹介しておきます。
高学歴・低学歴のメリット
まず高学歴のメリットはなんといってもブランド力です。
昨今の教育業界の衰退具合からすると、それなりの学歴があるなら一般企業を狙ったら?
と思ってしまいますが、教員になっても高学歴は尊敬の的です。
特に学力上位の生徒や保護者ほど指導者の学歴を気にします。
懇談会とかで、東京大学出身ですと自己紹介されたら信用しちゃいますよね。
一方、低学歴にもメリットはあります。
生徒保護者からしたら、あまりにも学歴の高い先生はこわいと思う場合もあります。
わからないとか、できないって気持ちをわかってもらえないんじゃないか、と不安になるのです。
先生の学歴が低いことで、親近感がわくのもあるのでしょう。
また、仕事についても、難しい業務を期待感で押し付けられることがないですね。
期待されないことこそ最大のメリットかもしれない。
高学歴のメリット:信頼を得やすい
低学歴のメリット:親近感を持ってもらえることもある
高学歴・低学歴のデメリット
高学歴であることにもデメリットはあります。
それは期待です。
無駄に期待が大きいと、自分でだした成果が同僚に注目されたり、変に幻滅されたりします。
人の評価って気になりますよね。
低学歴のデメリットは、同じように評価です。
学歴高い人とは、常に比べられます。
A先生は東京大学出身ですごいけど、うちの担任の先生はFランク大学出身なんだよね、心配だわ。
なんて感じで、保護者も比較してくるからね。
高学歴のデメリット:期待が大きく、評価の的になる
低学歴のデメリット:比較されて勝手に心配されたりする
仕事の評価は他者評価。努力は自己評価
こうして見ていくと、高学歴にも低学歴にもメリットデメリットってあるんですね。
結論、他人の評価を気にしてしまう人は、どうやっても苦しいと思う。
仕事の評価は他者評価が基本です。
自分の上司、学校で言ったら校長や教頭の評価が全てです。
けれど、それ以外の人の評価は気にしなくていいんですよね。
学歴が低いことを気にするのが、保護者や生徒、同僚、先輩、あなた自身だったとして。
仕事の評価をする権利があるのは、管理職だけ。
後の評価は気にするだけ無駄です。
給料変わんないですから。
むしろ他人に低く評価されようが、嫌われようが、組織の1人として、どうすれば組織の利益につながるかを考えることが重要です。
組織の利益が全てという基本的な考えがわかっていない管理職もたまにいて、ブチギレそうになるんですが。
学校における組織の利益とは、子どもの健全な成長です。
教員は生涯において、授業研究や生徒指導研究をしていくことが求められます。
なので就職時の学歴には、意味がないのです。
学び続ける意欲こそ重要であると言えます。
学歴コンプレックスの克服方法
さて、ここまでで、
【教員に学歴は関係ない】
ということについて紹介してまいりました。
しかし、そうはいっても周りの学歴が気になってしまう。
保護者に学歴を比較されて落ち込んでしまうという人もいますよね。
学歴不安におちいったら、重要なのは実績づくりです。
たとえば、会社の社長さんや、企業の重役になるような肩書を見てみると、
〇〇資格保持
営業成績6年トップ
海外支社部長を経験
など、就職してからの実績をプロフィールにしています。
年齢が上になってくるほど、〇〇大学卒業と言われても、だから何?と言われがちです。
中卒や高卒で社長業をしている人もいます。
仕事として何を成したのか、ということが一番重要なのです。
そうすると、学歴コンプレックスを克服したいと思ったら、仕事で使えるスキルや資格を身につけていくのが、一番の近道です。
教員免許以外の資格を有しておけば、将来転職したくなった時に役立ちます。
また、昨今の教育業界が重視する教育プログラムは、英語やプログラミングを重視しています。
英語ができる先生は、生涯食いっぱぐれないと思います。
プログラミングが教えられる先生も重宝されるでしょう。
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特にTOEICを受けることをおすすめします。
TOEICは国内での知名度が高く、親世代であれば誰でも知っている資格の一つです。
プロフィールにTOEIC800点とか書いてあると、存在感抜群。
学歴よりも目を引くと思います。
いい先生はコミュニケーション力を磨いている
教員の一番の武器はコミュニケーション力です。
ただしゃべれるのではなくて、スキルとして子どもを伸ばせる力をつけられるといいですよね。
これについては、生涯研鑽を積むしかないと思います。
しかし、実力をつけようと努力した先生ほど、力は伸びると思います。
いいコミュニケーションはいい評価と結びつきます。
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教員という働き方で終わっていいの?
最後、教員に何を求めるのか、それが重要です。
教員として、長く地域や国の教育に関わり、子どもを育てる。
教員って素晴らしい仕事です。
一方で、教員の働き方が大きな問題になっています。
残業が多く、平均的に過労死ラインを超えている。
働き方がおかしい状態が、普通になってきてしまいました。
そうした時、あなたは教員を一生続けるのか?という疑問を持っていただきたいと思います。
僕は3回も転職を経験し、再び教員に戻りました。
転職を経験する中で、職場の働き方を比較したり、どうしたらよくなるかを考える余地が生まれました。
職場に依存しない考え方も生まれました。
あなたが、教員としての働き方に疑問を持っていたり、なんか変だな、と思ったら、外を見てみるのも一つかもしれません。
また、学歴を生かしたいという場合、教員では学歴を生かせる場面はほとんどないです。
教員より収入をあげたい、もっと別の仕事に挑戦してみたい。
そんなふうに学歴を使っていくことを想定するなら、転職してみるのは一つです。
教員の転職については、以下の記事にまとめております。
学歴や実績がある人で、教員からリクルート、ベネッセなどの大手へ転職する例も多いです。
学校を外部から支えるというキャリアもあるので、狙って見てもいいかもしれません。
あなたの学歴ならもっと大きな仕事ができるかもしれません。
特に、教員が身につけておくスキルの中で、転職にも効果があり、かつ教員生活のプラスにもなるのがプログラミングです。
僕はエクセルでの事務作業を多くこなしていますが、その中にPythonなどのプログラムを活かしています。
単純作業ほど効果が高く、自分が教員から他業種へ転職したときにも役立ちました。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
以下に今回のポイントをまとめます。
- 教員に学歴は関係なく、学び続けることが大切
- 資格取得や英語などほかの分野へのとりくみは効果あり
- 学歴を活かすなら転職もあり
このほかに教員向けのサービスについて、このブログでは紹介しております。
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