今回のテーマは『定時に帰るための方法』です。
教員の時間外労働が問題になっていますね。
事例等がニュースでも紹介されていますが、人によっては過労死ラインまで残業している人もいるようです。
僕もどうしても残業が出る月がありますが、今では定時にしっかり帰る教員として、働き方を整えることができました。
今回は、自分が実践してきた内容をまとめていこうと思います。
一方で、実践ではどうにもならないこともあります。
教員同士の人間関係は、世論の思う以上に縦社会で、年次や声の大きさが全てというような環境です。
中には、仕事が全然できない教員の雑務を押し付けられたり、あるいは同僚からの圧力で仕方なく残業しているという方もいるのでは。
結論、自分の力ではどうにも環境が変えられず、一方で精神的にも肉体的にも追い詰められている場合、今回紹介する方法ではなく転職を考えることが重要です。
というのも、僕自身もそうですし、僕の同僚も、望まない残業によって体を壊したり、家庭が壊れてしまった事例を見聞きしております。
教員の転職については以下の記事をご覧ください。
この記事を読むことで以下のことがわかります。
定時に帰るための段取りの仕方がわかります。
定時に帰ることの利点がわかります。
定時に帰る仕事の整理術がわかります。
それでは参ります。
仕事は朝で8割決まる
まず重要なのは、仕事は朝出勤したタイミングで8割決まるということです。
仕事は段取りが極めて重要で、特に教員の場合、生徒、同僚、管理職、保護者と関わる人物が多いので、【ついでにあれも済まそう】という思考法が極めて重要。
例えば、提出物を求めて生徒を呼び出す場合、ついでに学習指導をして、さらに1ヶ月後のクラス行事の指示をしておいて・・・。と、複数のことを考えておきます。
保護者や、出張の先生へ会う時など、遭遇頻度が低い方に会う場面は特に、少し先のことまで考えて声がけをします。
仕事が遅くなっていく理由には、自分でコントロールできない他者の存在が大きいです。
人に会うというだけでも結構時間を使うので、人にお願いすることは早い段階で書き出してまとめておくといいと思います。
僕がよくやるのは、Googleカレンダーのタスク機能です。
Googleカレンダーで毎日の予定を管理しているのですが、この日にやらなければいけないタスクを、時間を区切って配置しておきます。
これにより、iPhoneやiPadで通知を受け取ることができるので、タスクが済んだかすぐわかるとともに漏れがなくなります。
デジタルをフル活用する
仕事をする上で大きな時間のロスになるのが、【資料探し】です。
あの資料がないこの資料がない。そんな経験がおありではないでしょうか。
以下に探し物をしないか、この考え方が非常に重要です。
僕は書類を持たないことで解決しました。
iPadにあらゆる書類をデジタル化し、ルールに基づいて名称をふります。
そして、探したい時は、検索機能で探し出します。
この方法の場合、書類を探す時間は実に30秒程度です。
あれどこやったっけ、ということが、もう数年来起こっておりません。
iPadを活用した資料管理術は以下の記事に記載しておりますが、教員の手帳はデジタルにこだわった方がいいと断言します。
また、デジタルになると、iOSの機能が非常に便利に使えます。
昨今は写真データの文字も自動で文書に起こしてくれたりするので、デジタルデータさえあれば、それをコピーして、加工したりすることができます。
書類のデジタル化はコスパが非常に高く、総じて仕事がめちゃくちゃ早くなるのでおすすめです。
重要なのは、保管場所は一箇所と決めること。
複数のアプリで並行して管理したり、紙と併用したりするのはあまりおすすめしません。
どっちにしまったっけ、という探し物が増えるからです。
嫌われる勇気をもつ
僕は割と重めな役職を賜った時も、定時上がりを心がけていました。
同僚から【あいつは全然仕事していない】なんて後ろ指を刺されることもありましたが、気にせず帰りました。
早く帰ると、仕事をしていないんじゃないかという烙印を押したがる教員が一定数います。
その時、必要なのは嫌われる勇気です。
残念ですが、職場の人間全員に好かれることはありません。
僕のことを潰したいほど憎んでいる同僚が、多分職場に十人はいます。
でもそれは普通のことです。
それらの目を気にしたり、それらに好かれようと動くのは時間の無駄です。
嫌がらせがあるようであれば、証拠を集めて訴えましょう。
パワハラ確定ですので。
職場は所詮お金を貰いに行く場所です。
もちろん仕事は人生に豊かさを与えてくれるので、お金だけではないと思います。
教員という仕事は非常に魅力的で、クリエイティブなものですよね。
けれど、そのせいで人生を病んでしまうなんでいうのはおかしな話なのです。
人間は残念ですが、わかりあうことはできません。
自分を嫌いな人は一生嫌いなままかもしれません。
でもそれをかかえてお互い割り切って行くしかないので、気にしてもしょうがないわけです。
いやそれができなくて困っているんだという人は、筋トレや有酸素運動(ジムとか)がおすすめ。
嫌な考えほど、走って忘れるのが効果が高いですよ。
定時の利点
定時に帰ると、家に帰ってできることが増えます。
僕は家族と過ごしたり、副業したり、ゲームしたりしていますが、残業続きだった時は、帰って食事を取ったらもう寝る時間なんてことがほとんどでした。
それはあまりにも自転車操業で、楽しさがない。
自分の時間ができると、インプットとアウトプットがいい循環で繰り返されるので、新しいアイディアや楽しい考えがたくさん浮かんでくるのです。
生活が仕事に支配されているというのは苦痛です。
定時に帰ると、幸せというか普通の生活が送れます。
定時に帰ることをこころがけてからよかったことを紹介していきます。
イライラすることが減った
残業続きの日はかなりイライラがつのり、家庭でもけんかのようになってしまうことが多いように感じます。
定時に帰ることで、一日の終りに余裕ができ、それと同時にやけ酒のようなことも減りました。
なんか疲れていると無性にお酒が飲みたくなり、ついつい飲みすぎてしまうことが多かったんですよね。
定時に帰ると、自分の時間や1日を振り返る余裕があり、気持ちが落ち着くのを感じました。
自分の時間ができる
インプットやアウトプットの時間が取れるようになりました。
読書や、副業などを行うこともでき【毎日成長しているな】という実感を得ることができます。
これは、時間に追われている時には無い体験でした。
毎日自転車操業で追われていると、自分のことがどんどんおろそかになっていって、成長しようという意欲がわかなくなっていきます。
余白があって初めて、【挑戦してみよう】と思えるのだと改めて気づきました。
体の調子がよくなる
帰るのが遅いと夕飯も遅くなり、結果食べて飲んですぐ寝るような生活を繰り返していました。
当然のように体重が増え、胃の調子が悪く、毎日具合が悪いなと感じていました。
定時に帰ってからは、夏などの日の長いときは、帰った後子どもと公園で走り回ったりして、その後に夕飯を取ります。
食事もおいしく感じますし、何より運動習慣によって体重も落ちました。
早く帰って少し体を動かすだけで健康的になるもんだなーと、自分で感心するほどです。
出費が減る
意外なほど衝動買いをしていたことに気が付きました。
残業続きでつかれていると、自制心の方もおかしくなっているようで、ほしいと思ったら買っている自分がいました。
時間的な余裕があると、そうした自分を見直すことができて、結果的に財布を開ける機会も減りました。
残業するほど残業代が入る企業もありますが、教員は基本的に残業代がでません。
なので、残業をするというのは、ほとんどがサービス残業になってしまいます。
教員の仕事は、教員の善意で回っているなんて、よく聞きます。
僕はおぞましいことだと思います。
善意に寄っ掛かり、クレームもなんでも言いたい放題。
生徒が寿司屋の醤油をなめれば、学校に莫大なクレームが来る時代です。
そこまで生徒、保護者、社会に寄り添う理由などありませんよね。
僕は教員ですが、所詮仕事と割り切っていますので、サービスはしません。
きつい時は働き方を変える選択肢を持っておく
ここまで色々書いてきましたが、自分で変えられることは変えていけばいいと思います。
労働者には労働者の権利があります。
生徒保護者同僚社会、そういった烏合の集団のいいなりになる必要はないわけです。
しかし、学校は同調圧力の強い組織です。
特に管理職のマネジメント能力が極めて低いので、こうした同調圧力を、論理的に排除できません。
なんとなくで続いている意味のない慣習がたくさんあって、業務を圧迫しています。
そんな中で、あなたが疲れてしまって、精神的にも体調面でも不調であるなら、それは仕事とは言えません。
人生で仕事は必要なものですが、その一方仕事が人生ではありません。
僕自身も結果的に教員を続けていますが、ここに至るまでに3度の転職を経験しています。
しんどい時には、働き方を帰るという選択肢を持っておきましょう。
やばくなったら転職すればいいやと思えるだけでも楽になったりします。
転職サービスはほとんどが無料で、手厚いサービスを受けられるのも嬉しいところ。
転職と聞いて少し興味が湧いた方は、転職エージェントにだけでも申し込んでおくといいと思います。
具体的な仕事の条件を複数見る中で、自分が仕事に何を求めているのかがわかりますし、相談するのも利用するのも無料です。
以下に教員おすすめの転職エージェントを紹介しております。
転職しなくても転職エージェントに登録しておくのおすすめです。
転職案件はいつでも公開されている訳ではなく、時期やタイミングによって良い案件が出てくることが多いからです。
いい案件が来るまで待つことや、転職する気はないけれど自分が持っている資格って民間でも通用するのか調べるのにも有効です。
定時で帰る日を決める習慣が心も守る
最後に紹介するのは、僕自身の心がけです。
僕は定時で変えることが増えましたが、学校の大きな事務作業を担う割と重めな仕事をしているため、年度末の忙しさは他の教員の比ではありません。
3月になると、毎日6時に学校に行って、10時過ぎに家に着くことも割とザラです。
ただ、そうした生活を毎日続けるのは体力的にも難しいので、週のうち何日は定時に帰る、または有給を取ったりすると決めています。
結局仕事は継続できなければ大きな利益になりませんし、自分が体調を崩せば家族の迷惑にもなります。
僕がどれだけ働こうが管理職は知らんぷりしていますし、他の同僚は僕の仕事が遅れると自分達も遅れるので、僕が早く帰ると嫌そうな目でみてきます。
でも気にしないことです。
所詮仕事と割り切ります。
職場の人間も、上司も、自分の人生にとって重要ではありません。
企業を回す歯車の一つです。
一人一人を人間として大切に思うと、自分が早く帰ることが悪いことのように感じがちになります。
けれど、歯車だと思っておくと、何を言われても「じゃあお前が僕の歯車の代わりをやればいいじゃないか」と思えます。
実際そうです。教員がやる仕事というのは、正直誰にでもできるようなことばかりですから。
割り切って、職場の人間に嫌われたって構わないという感覚を磨いておくことが、自分を守ります。
他者評価が仕事の全てですが、結果が重要で、過程なんてどうでもいい。
納期に間に合うように仕事を終えれば良いわけですからね、人に合わせて遅くまで残業するなんておかしな話です。
みなさんも、ぜひ定時に帰る日を決めてください。
誰に言われたからでもなく、自分で選択して定時に帰ってください。
それだけで、その日は幸せな日になると思いますよ。
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