今回のテーマは教員の持ち帰り仕事についてです。
結論、持ち帰る仕事は多いです。
また、いくら持ち帰っても給料は出ません。
というか残業しても給料は出ません。
働き方改革という言葉が浸透してきましたが、教育業界での働き方改革は、仕事は減らさないけど職場は早くしめる、という方向性が強いと思います。
残業時間があまりに長いと、教育委員会から管理職である校長、教頭が指導されるので、とりあえず職員室を閉めよう、という暴論になるわけです。
今回は、僕自身の事例や周りの先生の事例を紹介しながら、持ち帰り仕事の実態について紹介していきます。
また、現在持ち帰り仕事に苦しんでいる先生は、持ち帰ってもあまり意味がないので、業務スクラップを進めたり、必要に応じてもっとプラスになる仕事をした方がいいように思います。
このブログでは、教員の転職方法について詳細にまとめております。
執筆者の簡単なプロフィール
営業職から教員になった人。今までに3回転職している。
残業や持ち帰り仕事についてはほとんどしないプロ。
リーダー職3年目。
そもそも持ち帰り仕事って何やってるの?
教員の持ち帰る仕事の多くは教材研究です。
いわゆる授業準備ですね。
学校にいる間は生徒対応とか部活指導とかで拘束され、なかなか教材研究ができないので、家で作っているという先生が多いと思います。
特に、知り合いの先生方の状況を見るに、小学校の先生や中学校の先生は持ち帰りが多いですね。
高校はそこまで多くないと思いますが、進学校とかで難関大学の研究が必要だったりすると持ち帰っている事例を知っております。
知り合いの小学校の先生はお子さんも小さいので、学校終わりに幼稚園にいって、家事をやり、子どもを寝かしつけてから教材研究をする、という生活をしています。
持ち帰った仕事を始められるのが、大体夜の9時くらい。そこから12時くらいまで作業するって言ってました。
残業代とか出るの?
持ち帰り仕事をいくらやっても残業代は出ません。
そもそも授業準備って残業代のでる項目に含まれていないんですよね。
しかし、学校の活動は16時くらいには終わりますが、生徒がいる間は成績づけとか書類整理ななかなかできないので、16時以降は書類の準備で終わっていきます。
一番大事なはずの教材研究が後に後に回っていき、保護者対応クレーム対応クラブ指導含め気がつくと8時過ぎなんてことはよくあります。
そして、8時になったら職員室から追い出されるわけです。
考えてみると、持ち帰った仕事は私物のパソコンとかでやるわけですが、こうしたパソコン代や電気代も、学校は一才負担してくれません。
また、いくら生徒の学力に貢献しても、給料は上がりません。
めっちゃ黒くないですか?
自分の事例
僕は今高校で働いています。
正直持ち帰り仕事はほぼありません。
手を抜いてるわけではないのですが、おおよそやることとやらないことを決め、情報の集約先をiPadに決めたら、だいぶ楽になりました。
高校という環境だからこそな面もありますが、一度作った教材を教科書が変わらない限り使い回しているのもあるかもしれない。
とはいえ、持ち帰る仕事を減らす工夫は最大限実施したつもりです。耳障りな話もあるかもしれないけど、以下のポイントを紹介します。
持ち帰り仕事を減らすポイント
では、持ち帰り仕事はどのように減らしていけばいいのか。
実際に僕自身が試して、効果があったことを紹介します。
朝30分早く起きて1日の段取りを確認する。
まずは、朝を少し早く起きて、1日の段取りを確認することです。
Googleカレンダーにその日やるタスクを書き出して、それをサッとみるだけでOK。
仕事を言語化して、今日中にどこまでやればいいか決めるだけでも、隙間時間を作りやすくなります。
隙間時間に思い立ったらすぐやる癖をつける
休み時間や空き時間の10分程度でもいいので、少しでもやる癖をつけます。
小学校の先生はこの時間が取れないからきついですよね。
この時、いきなり作業を始めるのではなく、まず段取りを立てることが重要です。
例えば、50分の授業の計画を立てる場合、いきなり教科書を板書に起こすのは全く有効的ではありません。
まず50分の中で何分自分が喋るか、どこが山場か、どこで子どもを関わらせるかなどをなんとなく決めておきます。
そうすると、教科書をガンガン扱うのは時間にしておよそ20分くらいだからこのポイントを重点的に話して今日は終わりにしよう、と目論見がたちますよね。
この目論見をサッと立てて作業に入れると効率が良くなります。
慣れもありますが、早い先生だと2分程度で目論見が立つと思います。
整理を心がけ不要なものは持たない
準備が遅れていく最大の要因は、必要なものがどこにあるのかわからずに探す時間が長いからです。
常に身の回りに何が置いてあるかを把握できるようにしておくといいですよ。
このためには、必要最小限のものだけをのこし、不要なものは捨てることが重要です。
僕は現在、iPadの中に必要な教材は全ていれ、ノートも教科書も机上にはありません。
iPadの活用については以下の記事で紹介しております。
完璧を求めない
最後は心持ちの問題ですが、新任の先生ほど重要にしてほしいと思います。
教員は指導が大好きなので、先輩教員ほど自分の考え方や評価の方法を正しいことのように押し付けてきます。
ですが、先輩教員の意見もためになることはありますが、僕は話半分で聞いとけばいいと確信を持っていえます。
なぜなら、実際に生徒に授業をするのはあなたで、あなたの授業を評価するのは他でもない生徒だからです。
生徒には当然授業スキルとかそういうのはわかりません。ですが、話のわかりやすさ、段取り、全体の流れのような、大まかなところはわかります。
授業準備に追われる先生は、評価の軸が他の教員になっていることが多いです。
正直他の教員は先輩後輩含め同僚であり、あなたの指導を担当する人ではないですから。
そこを間違えず、今教えている生徒に情報が伝わる指導法を追及しましょう。
そうすると、意外に授業準備はサッと終わりますよ。
内的要因で持ち帰りが増えているなら行動あるのみ
仕事の増える要因には、外的要因と内的要因があります。
外的要因の中には、教頭がうるさく指導してくるとか、指導教諭があまりにもな人だったとか、教諭ではどうしようもないことも多々あります。
それはもう、適当に流しておくしかないです。
しかし、内的な要因として、あなた自身の完璧主義的な考え方や行動パターンは修正できます。
時間は誰かが与えてくれるものではなく、自分で作るものです。
そこを忘れずにいきましょう。
ちなみに僕はこれから先ずっと、持ち帰り仕事をする気はありません。
家にかれば家事に育児に副業が忙しいのでそんな暇はないのですよ。
ただ、多くの先生にとって働き方を変えるのは、職場内では難しいかもしれません。
教員の転職についての内容を以下の記事にまとめているので、今の生活がおかしいと思う時は転職も手段として持っておくといいですよ。
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