筆者は公立学校を転職後、民間、私立教員を転々としております。
よく生徒にも聞かれるのですが、私立の先生って公務員なんですか?という質問をよく頂戴します。
結論、私立教員は公務員ではありません。
今回の記事では、私立教員とはどういうものなのか、について解説したいと思います。
- 私立教員は公務員ではなく民間企業の会社員と同じ
- 待遇は実は公務員とさほど変わらない
- 副業ができるかは社則による
- 公立との最大の違いは残業代が出ること
私立学校とは建学の精神に基づいて独自の教育をする場
まず私立学校って公立の学校と違って、運営者は自治体じゃないんですよ。
あくまで民間なんです。
多くの場合創設者とか、プロパーで出世した方もいますが、そうした方が理事長になっています。
理事会という組織が最上位にあり、そこが基本的な権限を有しているわけです。
理事会の中身は、例えば大学の附属とかなら親大学の教授先生が理事をやってるケースもあるし、
地元の名士みたいな人が理事になっているケースもあります。
教員の採用に関しても、民間企業の採用と同じで、例えば教員になろうと思った場合、私立に行くなら学校に直接問い合わせるか、転職エージェントや求人サービスを見ることになります。

筆者が転職時に利用していたサービスは以下にまとめております。
学校教員の働き方や給与水準は、地方公務員法などの公務員と同じ法律が適用されます。
私立の場合は、学校ごとに定められた社則に応じて、給与体系等が決められているのです。
待遇は公務員とほとんど変わらない
さて、皆さんが一番気になるのは給与でしょうか。
結論から言うと、公立学校と私立学校の給与はほとんど変わりません。
詳しくは以下の記事を参照してください。
理由としては、まず私立もかなりの税金が投入されて運営されているということです。
学校によっては半分以上税金で稼いでるという法人も多いのではないでしょうか。
というのも、国にとっては公立だろうが私立だろうが、子どもたちに教育を提供する重要な機関なのです。
教育機関の死は国の死と同じですから、教育にはしっかり税金が投入されているんですよ。
私立って授業料収入だけで運営されているわけじゃないんですわ。
また、私立の教員の給与が極端に公立と違うのも問題ですよね。
私立が異常に高ければ教員がみんな私立に流れてしまうかもしれないし、低過ぎれば私立教員になろうという人は減ります。
私立学校の給与は公立に準ずるという慣例は、そうした理由から生まれたのかなと思ってます。
慣例の元、私立学校と公立学校の基本給はほとんど変わらないというのが原則です。
一方で、私立教員は公務員ではないので・・・
副業ができるのは、私立教員の特権かなと思います。
実際、副業について規定を作っている学校もあるみたいですが、ほとんどの学校では規定を作っていないのが実情でしょう。
この辺りは、会社の社則に従わなくてはいけないので、
あ、俺私立教員だから副業するわ〜
と安易に始めないでくださいね。
公務員の場合、法律によって副業は禁じられています。
不動産投資ならできるんですけどね。
教員の副業に興味がある人は以下の記事にまとめています。
筆者も副業で稼いでおりますので、もしよければ参考にしてください。
公務員教員との一番の違いは残業代の有無
私立学校は、残業代が出ます。
公立は出ません。
超勤4項目と呼ばれる、修学旅行などの行事該当時以外は、いくら残業しても0円。
タダ働きです。
私立はこの辺しっかりしていて、勤務時間以上に業務にあたれば、残業代は支払われます。
素晴らしいことですよねえ。
このほか、出張等の手当を出してくれる学校もあります。
なんの手当があるかは学校によりけりなのですが、私立らしさの一つだと思います。
私立学校は公立の下位互換ではない
よく、教員なのに公務員じゃないってダメじゃない?
みたいな意見を聞きます。
私立学校は公立学校の下位互換みたいな言い方する人がいてムカつくんですよね。
私立学校には、建学の精神を達成するという崇高な使命があります。
私立だからこそ実現できる教育の方向性と、それによってもたらされるスキルや価値観の育成こそ、私立の強み。
公立学校は基本横並びでの教育しかできないので、面白いことなんてできないんすよ。
だから、教員になりたいって人には、私立も選択肢に入れてほしいなあと思います。
私立面白いですよ。
ただ、私立ゆえの欠点もあって、私立学校の職員は基本異動がないんです。
だから、変な職員とかに出会ってしまうと、ちょっとめんどくさいかもしれませんね。
いかがだったでしょうか。
私立学校の立場というか、面白さが少しでも伝われば幸いです。
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